2024年6月10日月曜日

なぜ運動神経の発達に「あそび」が重要か?

運動あそび研究家のおさだあつしです。

今日は運動神経の発達になぜあそびが重要か?というテーマで書いていくんですが...、
まずは遊びにはルールはあるけど、型がありません。

例えば、鬼ごっこは、鬼役は誰かを追う、鬼から逃げる役は鬼にタッチされないように逃げる、というシンプルで遊びの代表格みたいなものですが、特に逃げ方とかタッチの仕方とかありません。
ただただ、やっている過程で様々な動作が生まれます。
視る、聞く←(これらも筋肉を使ってる)走る、歩く、飛ぶ、切り返す(重心移動)、渡る、捻る、しゃがむ、伸ばす、乗る、くぐる、登る、など環境ややり方にもよるけど、泳ぐ以外のことはほぼすることもありえます。

見方によっては、ただ遊んでるだけで何のスキルアップにも繋がっていないのでは?
と思う方もいると思います。

ただ、先に述べたように、少なめに見積もっても10種類近くの動きを行っていますので、
(さらに言うと、動くと心拍数が上がるので、心筋のはたらきも活発になります)
実に多様な運動を行っています。
また、追う、逃げるという行為は、動物の本能にも根ざしているので、鬼ごっこは本能的な活動に近いとも言えます。なので、うちの運動教室では積極的にやります。

鬼ごっこは一例ですが、運動あそびを通じて実際は様々な動きを経験できるため、一見遊びに見えることでも、軸があって真面目にやっています笑

一方で、幼少期のうちに各競技特有の動きのみを行ってしまうと、動きに多様さがなくなるし、覚えこませるために反復練習をしないといけません。
そしてイレギュラーな動きに対応ができなくなります。スポーツの動きは限られた特定の動きなので、幼少期にそればかりやってしまうと、動きも硬くなります。
でも一流のアスリートは幼少期から競技をやってましたよね?
という反論もありそうですが、一流アスリートと言える方々の経歴を見てみると、一つの種目だけどやっている人はあまりいません。並行して色々なスポーツをやっていますし、自分の友人にもいますが昔のアスリートはけっこう外あそびをしていました。
なので、運動神経に関しては極端な偏りがないんですね。

あとは、創造性と柔軟性が伸びます。
あそびは自由で創造的な動きが誰からも否定されないし、むしろ肯定されるので、子どもたちは自分で新しい動きを試し、発見することができます。結果、運動能力が向上します。
先ほどの鬼ごっこの例でいうと、その追い方変だよ!とかその逃げ方なんかおかしいよ、とかならないですよね笑
つまり自己肯定感とか自尊心みたいなもんが下がりづらいです。
スポーツはこう!みたいな動作の型があると、それにそぐわない場合はすぐに誰からに否定されたりしちゃって自信をなくします。
むしろ、おもしろい追い方や、突拍子もない逃げ方などがウケたりします。
なので、クリエイティブさや柔らかい発想、、能動性が発揮されやすい状況なんですよね。

また、非認知能力も高まります。
他の子たちとの協力や競争を通じて、社会的なスキルや協調性も養われます。
なので、チームスポーツや集団行動に必要なスキルが自然と育まれます。

運動あそびは楽しい活動であり、子どもたちが主体的に運動を楽しむ動機になります。
それに、楽しみながら運動することで、将来にわたって継続的に身体を動かす習慣が身につきます。
楽しい、と継続はイコールなので、楽しければやり続けます。
大人だってそうですよね(^^)

最後に、運動あそびはストレス解消にもなります。
最近の子どもは自由が制限されている気がしています。
保育園、幼稚園、学校でやりたいことが自由にできない、できてもちょっとだけとか色々な話を多方面から聞きます。
僕らの時は今よりもうちょっと自由があった気がします。
教育機関に限らず、最近は「制限」が多い社会になってしまいましたよね...走るな!大声を出すな!投げるな!飛ぶな!などなど。制限が多いと人はそれをストレスに感じますよね。
麻痺したら感じなくなることもありますが....。
なので、習い事に来てまで自由のない時間を過ごすより、少しでも自由な運動あそびを通して、笑顔で元気よく、楽しく運動神経を育んでもらえたらと思っています。
そして、心の健康にも良い影響があればとも思っています!






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